2017冬vol.43
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年間やってきたことのすべてを出し切りたかったんです。自分の持ち味だった右方向への強い打球を、アウトでもいいから打とうと思っていました。その結果、同点ホームランを打つことができて、延長12回のサヨナラ勝ちという最高の形で終えられたのは本当に嬉しかったですね。チームメイトが同じ背番号のユニフォームを着てくれていたのもびっくりしました。―その時には監督就任も決まっていたのですよね。いえ、引退試合の時までは試合のことしか頭になかったんです。引退後にやりたいこともありましたし、正直休みたいなぁという気持ちもありました(笑)。でも、再起というか「自分のスタイルでロッテを変えてくれ」というオファーをいただいて。選手のいろいろな思いやチームへの愛情は誰よりも知っている自信があったので、またこういう形でユニフォームを着られるのはありがたいことだと思っています。―選手とはチームメイトから、監督と選手という関係性になりますが、これからのチームづくりはどのように考え今回は選手としての活躍も記憶  に新しい、千葉ロッテマリーンズの井口監督にインタビュー。現役時代から監督就任、プライベートに至るまで、さまざまなお話を伺いました。―2017年9月の引退試合をもって長年の現役生活を終えられた井口さんですが、振り返られていかがですか?(引退試合は)現役最後だったので、21ていらっしゃいますか?選手との接し方は今までと変わらないですね。逆に、「監督」と呼ばれるのがなんだか気持ち悪いです(笑)。メジャーリーグも経験していますが、日本の野球のいい部分もたくさんあるので、日米のやり方をミックスして、選手とコミュニケーションを取りながら効率よく内容の濃い練習をしたいです。あくまでもやらされる練習ではなくて、自分達で率先してやってほしいですし、いろんな部分を含めて選手の自主性に任せたいと思っています。プロ野球選手であることをどう捉えてどう行動するか。結果が出なければ生き残れない世界ですから、彼らのいい引き出しになれるように言葉をかけながら、1軍も2軍もチーム一丸となって戦っていきたいです。●選手から監督へ千葉ロッテマリーンズ監督vol.09井口 資仁16

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