2018夏_vol45
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関東最古の窯場・笠間江戸時代にすり鉢や甕かなどの陶器の産地として栄えた笠間。生活様式の変化により全国に先駆けて工芸陶器の産地へと移り変わり、現在では200軒を超える窯元が軒を連ねている。その中の一つである「あじさい工房」では、日常食器として新たな作陶を行っており、群青色を強く発色させる〝燻い銀彩焼〟を独自の技法で開発。焼成した後に空気を完全に遮断し、炭化水素を含むガスで還元反応させたもので、燻すことにより独特の銀彩色を出している。粘土の性質上、機械化ができなかったため、多品種少量生産という手作りぶしぎんさいやきの良さを活かした器を展開。展示会のみならず、全国の飲食店などからの注文も受けている。工程は、土作り、成形、乾燥、素焼き、釉掛け、加飾、本焼きがあり、一つの器を作るのに要する期間は2週間から1ヶ月。なお、7月12日〜8月7日〜10日は京都・五条坂の「陶器まつり」でも出店予定。器にこだわる人々が増え、SNSなどでも人気を集めている笠間焼。一つ取り入れるだけで、日常が彩り豊かになるだろう。 ニッポンの手茨城・笠間焼   め事仕用途が多い大皿や茶碗、湯のみなどの食器の他、花器やランプといった作品も手掛けている。母親から受け継いだ技法に手を加えて、馴染みやすい日常食器を作り上げた谷口将海さん。あじさい工房茨城県石岡市下青柳332-1☎0299-42-367710:00〜17:00不定休https://www.ajisaikoubou.com/【最寄りのホテル】ホテルルートイン水海道駅前(総客室数 153室)16 日は宮城・夢メッセの「陶磁器展」、18

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