2018夏_vol45
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―本日はよろしくお願いします!昨年、芸能生活40周年を迎えられたそうですが、今までで印象深かったエピソードを教えてください。そうだなぁ…こんな仕事しないで外交官とかやってればよかったと思うよね。相方のモト冬樹をこの世界に引っ張り込んだお兄さんのエド山口さんが本を書いたときに、帯に載せるコメントを書いてって頼まれたの。僕は冗談で「エドさんと知り合わなかったら外交官にでもなってました」って伝えたら、そのまま使われちゃったんだよ、最低でしょ、シャレなのに。この40年間で感じたことは、自分の思ってる自分って大したことなくて、特に芸能人は“他人が思っている自分”が大事だから、人気は人が決めるってことなんだよね。スターの定義っていうのは“気が付いたらそうなってた”。僕は最初バンドで始めて、本当に一生懸命やったんだけどダメで、頭にきて「いいや、もうふ●エンターテイナーの原点ざけちゃえ」ってふざけた瞬間に当たって、他の企画も人から勧められたものがすべて当たってるんだよ。バンドで言うと、アマチュアバンドなら好きな曲だけできるから、こんなに楽しいことはない。でもプロは違う。どんなオーダーでも、わかりましたって笑いながらこなせないと無理なんだよね。―裕三さんが長年期待に応え続けられたのも、そういう才能があったからなのでしょうね。どうなんだろう?途中から夢中になる性格だから続いたのかもね。元はといえばバンドも「そんなことをしたら不良になる」って友達を止めてた側だったのに、一度歌ってみたらハマッた。先生がいないから、音楽はすべて自己流。よく聴いて、いい音楽の象徴的な所をとってデフォルメするっていう。目に見えない作業をやり続けて売れるっていうのは、相当凝り性で夢中になって追求する人じゃないとモノにはできない。料理もそう。自己流であろうが再現できたら僕のモノになるわけでしょ。だから音楽と料理は僕にとっては同じ。そしてそのすべてが、ものまねに通じてる。よく友達の真似をしたり先生の真似をしたりするヤツがクラスにいるけど、あれって人に習うことじゃないんだよね。そういうセンスが、僕にはちょっとだけあったのかもしれない。幅広いジャンルであらゆる世代   を魅了する本格エンターテイナー、グッチ裕三さん。冒頭から裕三さん節が炸裂し、終始笑いの絶えないインタビューとなりました。今号はその模様をお届けします!エンターテイナーvol.11グッチ裕三10

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