2018冬_vol47
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―本日はよろしくお願いします!この映画は、天才詩人・北原白秋と秀才音楽家・山田耕こく筰の友情を描いた物語ですが、まず耕筰役のオファーが来た時の感うさ想を教えてください。今年で童謡誕生100周年という記念すべき時に、名作である「この道」を題材にしたお話をいただいて、これ以上光栄なことはないなと思いました。自分達もEXILEというグループで音楽活動をしている中で、山田耕筰さんという偉大な音楽家を演じられるなんて、後にも先にもない機会だろうなと。―映画を拝見しましたが、山田耕筰本人かと思わせるような特殊メイクに大変驚きました!観てくださる方に一瞬で山田耕筰とわかってほしかったので、特殊メイクでスキンヘッドにしたんです。すごく楽しかったですね。でも合唱のシーンに参加した学生達は役者陣が来るということで皆ワクワクしていたと思うんですけど、僕は特殊メイクのまま本来の姿を見せずに去ったので、「あの人、誰?」って感じだったでしょうね(笑)。この作品で30~60代の耕筰を演じたのですが、佐々部監督が各年代ならではの体の動かし方や姿勢、空気感などを丁寧に指導してくださり、貴重な経験になりました。―耕筰を演じるにあたり、指揮、ピアノ、バイオリンもゼロから特訓をされたそうですね。かなりハードだったのでは?いえ、僕にとっては楽器に触れたり指揮をしたりすることが山田耕筰さんを知るうえでの第一歩だったので、逆に入りやすかったですね。彼の半生を見たことも●映画『この道』での“挑戦”感じたこともなかったんですけど、楽器を一生懸命練習することで、より音楽の深さと彼へのリスペクトの心が生まれたんです。「この道」とか「からたちの花」って簡単な曲に聴こえがちですけど、譜割りを見ると変則的なんですよ。実はものすごく計算されていて、一つひとつ覚えないと指揮も振れない。「今この時代に山田耕筰さんが生きていたらどんな曲を作っただろう?」って思うくらい、鬼才ですよね。―北原白秋役の大森南朋さんとは初共演でしたが、いかがでしたか?僕が入った時には大森さんは既に撮影されていて、友達というか同志というか、不思議な空気感なんですけど、すっと溶け込みやすく愛嬌のある白秋がそこにいたので、僕も気負うことなく現場に入れました。大先輩なんですけどミュージシャンでもあるし、いい意味でストリート感のある方。一緒にごはんも行きましたし、カラオケにも行って「この道」を歌う練習もしましたよ(笑)。―素敵なバディですね!撮影中、印象的だったシーンはありますか?まさに「この道」を歌うシーンで、最初は軽く口ずさむ予定だったんですけど、なぜかちゃんと歌うことになって。スタッフの皆さんに見られながら、大森さんと2人で歌った時はさすがに照れました(笑)。でも僕は普段パフォーマーで歌うことがないので、楽しかったですね。EXILEのパフォーマーとしての活動のみならず、俳優、ブランド「ラルフローレン」のアンバサダーなど多方面で活躍中のAKIRAさん。2019年1月公開の映画『この道』への思いから、ご自身のプライベートに至るまで、さまざまなお話を伺いました。俳優vol.13AKIRA10それぞれの道を極めて、 EXILEをさらに 世の中に広めたい

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