2019春_vol48
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旅びとよ的一大ブームを築いた缶詰万能!サバ缶のススメ魅力が詰まったサバ“旅びと”が目に留めた景色や場所、もの、人に注目するコラム。今回のテーマは「サバ缶」。そのブームの背景に迫る。経済的で保存性が高く、非常食としても重宝される缶詰。日本では明治初期に初めて誕生し、戦後になると青魚を加工した缶詰が海外にも多く輸出されるようになった。そんな缶詰が、年々進化を遂げている。近年、脚光を浴びているのが「サバ缶」。2013年、震災復興のために岩手からオリジナルブランドを発信しようと発売された国産サバの「Çava?(サヴァ)缶」は、水煮、みそ煮といった今までのサバ缶の常識を覆した。オリーブオイル漬、レモンバジルなど洋風の味付けを施し、パッケージもポップでおしゃれ。「元気ですか?」を意味するフランス語とかけたネーミングその後も何度となくメディアで取り上げられ、2016年にはなんと缶詰の王道、ツナ缶の生産量を上回るというニュースも。2018年6月には広告制作会社が開発、商品化した「№のものに。第二次ブームの到来で、今では数えきれないほどのサバ缶が全国に流通している。元々、生活習慣病の予防に効果的とされ、健康志向の人々を中心に広く食べられているサバ。血液をサラサラにも秀逸。さらに、テレビ番組で「サバ缶がダイエットに効果的」と紹介されたことも女性人気に拍車をかけ、第一次サバ缶ブームに発展したのだ。する働きがあるEPA(エイコサペンタエン酸)、脳細胞を活性化するといわれるDHA(ドコサヘキサエン酸)が多く含まれていることは、知っている人も多いだろう。また、疲労回復に効果的なビタミンB群、骨粗鬆症予防に役立つビタミンDなども豊富。缶詰はそんなサバの骨や皮もまるごと煮詰めて凝縮しているので、栄養分をそのまま摂取できるのが嬉しい。特に水煮缶はみそ煮缶などに比べてカロリーが低く、さまざまな料理にもアレンジできるので便利。全国各地のサバグルメを紹介した「サバが好き!旨すぎる国民的青魚のすべて(山と渓谷社)」の著者であり、「鯖ナイト」などのイベントを運営するサバファンによる団体「全日本さば連合会」の広報、池田陽子さんに今一押しのサバ缶を訊いた。 「千葉県銚子市のブランドサバ“極上さば”の『銚子極上さば協力:全日本さば連合会うめぇもん水煮』がおすすめ。昨年12月に発売され、日本一新しく、日本一高いサバ缶(1500円)です」サバの水揚げ量日本一を誇る銚子市で、最も脂がのった秋に水揚げされる貴重な大型サバを使用した逸品。これはぜひとも試したい。また、誰でも簡単に作れるサバ缶レシピを伺った。 「サバ缶の身と汁適量を、カップ味噌汁、カップスープに入れると、汁の旨みで抜群に美味しくなります。味噌汁は“料亭のあら汁風”、オニオンスープは“ビストロ級”になりますよ」その他も大根おろしとショウガを合わせればあっさり、キムチやチーズと合わせれば絶品おつまみにも変身。アレンジ次第で手軽に本格派の味が楽しめるサバ缶は一度食べるとやみつきに。ぜひご賞味あれ。38」が話題になり、サバ缶人気は不動        14

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