Vol.49
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ポルトガル語でガラスを意味する「びいどろ」。海外から長崎に伝来して約400年という歴史の中で、長崎ならではの趣向が加わり、様々な変化を遂げてきた。1984年創業のガラス工房「瑠璃庵」も、そんな長崎びいどろを追求し、日々新しい生命をガラスに吹き込んでいる。その中でも、冷酒用の酒器「長崎    仕事クかつ美しい瑠璃色と細長く伸びたチロリ」は江戸時代の代表的な長崎びいどろの一つだった。エキゾチッ口の見事な曲線。これを復元したのが、この工房の竹田克人氏だ。試行錯誤しながら、気の遠くなるような作業の末、完成した長崎チロリは大変な話題を呼んだ。瑠璃庵はこの他、歴史ある長崎の大祭「長崎くんち」の装飾品や、世界遺産の修復事業などにも携わっている。工房にはグラスやペーパーウェイト、夏は風鈴などのアイテムが並び、吹きガラスやステンドグラスといった各種体験も可能。初心者でも簡単に作ることができるので、お土産にもいいだろう。夏は、ガラスが太陽の光を浴びてさらに輝きを増す季節。ガラス工芸にふれ、その美しさに陶酔してほしい。 ニッポンの手長崎・長崎びいどろ歴史と伝統を映すガラス製品職人の成せる技で復元された「長崎チロリ」は息を呑む美しさ。国内外で人気だという。熱したガラスに息を吹き込み大きくしながら、水で濡らした新聞紙やステンレス製のガラス専用ツールを用いて成形していく。【最寄りのホテル】ホテルルートイン諫早インター(総客室数189室)瑠璃庵長崎県長崎市松が枝町5-11☎095-827-07379:00~18:00火曜定休http://www.rurian.com/18

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