Vol.51
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国内外で愛される伝統的工芸品んて江戸時代、茶の湯と共に発展した盛岡の鉄器文化。その歴史と伝統は、400年の時を超えて今もなお受け継がれている。明治35年創業の岩い鋳は、全国的にも名高い「南部鉄器」の老舗メーカー。岩手県内では唯一、デザインから販売までの一貫生産体制をとっており、年間100万点もの製品を世に送り出している。岩鋳では、鉄瓶は砂で作った鋳いた型に銑せつ鉄を流し込む「焼型法」という製法で作られる。鋳型の製作から鋳込み、着色など、およそ65の製造工程があり、そのほとんどが手作業。わちゅう が  事仕 「釜師」と呼ばれる南部鉄器の職人が一人前になるためには、最低でも器は、そうした職人達の技と美意識が凝縮された芸術品とも言えるだろう。工房では、その製造工程を間近で見学することもできる。2019年11月に新装オープンした店舗では、定番の鉄瓶以外にも急須、キッチンウェアなどさまざまな商品が並ぶ。国内はもとより、ヨーロッパの小売店では「IWACHU」が鉄器の代名詞にもなるほど親しまれている岩鋳の南部鉄器。世界に誇る日本の伝統的工芸品を愛でたい。 ニッポンの手岩手・南部鉄器15年かかるという。格式ある南部鉄歴史ある南部鉄器の伝統を受け継ぐと共に、現代の暮らしにもなじむ革新的な製品づくりに取り組んでいる。▲カラフルな急須は従来の南部鉄器のイメージを覆すモダンな逸品。▲鉄瓶の製造は熟練の職人達がほとんどの工程を手作業で行う。【最寄りのホテル】ホテルルートイン矢巾-岩手医大病院-(総客室数301室)、ホテルルートイン盛岡南インター(総客室数153室)など岩鋳岩手県盛岡市南仙北2-23-9☎019-635-25058:30~17:30 火曜、12/31、1/1定休https://iwachu.co.jp/

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