Vol.51
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特集1千葉県の北東部に位置する佐原。風情のある町並みは、今も変わらず美しい。成田と共にその町の魅力を紹介したい。佐さら原と成田を訪ねて わ東江戸情緒溢れるのうただたか京から電車に揺られること約2時間。佐原に辿り着くと、そこにはノスタルジックな世界が広がっていた。利根川の向こう側はすぐ茨城県という所にある千葉県香取市佐原地区。ここはかつてより「北総の小江戸」、「水郷の町」として栄えてきた。佐原駅から15分ほど歩くと、市街地を南北に流れる小野川とその川沿いに建つ古い町並みが見えてくる。江戸末期から昭和前期に建てられた木造町家や蔵造り、洋風建築などから構成され、1996年には関東地方で初めて「重要伝統的建造物群保存地区」に選定された。佐原はまた、日本で初めて測量しながら全国を歩き、日本地図を作った伊い能忠敬ゆかりの地としても知られる。駅の目の前には人々を出迎えるように忠敬像が建ち、小野川や香取街道沿いには伊能忠敬旧宅(1793年建築・国指定史跡)や千葉県の有形文化財8件が軒を連ねている。2018年には近隣の佐倉市(城下町)、成田市(門前町)、銚子市(港町)と共に「北総四都市江戸紀行・江戸を感じる北総の町並み」として日本遺産にも認定された。さらに、小野川に架かる樋とし橋は、よは

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