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岸和田のまちが祭一色に今さら聞けない!?岸和田だんじり祭の 大阪府の南西部に位置し、大阪湾に面した岸和田市。関西国際空港から岸和田駅までは電車で約じめとする文化史跡・遺跡も点在している。風情ある町家や歴史的建造物が並ぶので、江戸時代の名残を感じながら、市内を散策するのもいいだろう。 そして岸和田といえば、一度は目にしたいのが「岸和田だんじり祭」だ。毎年秋に開催され、巨大な木製の地車(だんじり)が街を駆け抜ける光景は圧巻。地元の人々にとって、だんじり祭は誇りであり、岸和田の文化そのものである。祭の熱気、歴史ある町並み、美味しい食。祭の時期はもちろん、それ以外でも訪れるたびに新たな魅力を発見できるはずだ。大阪の中でも、独自の文化が息づく岸和田の伝統と文化を、肌で感じてみてはいかがだろうか。えいこう岡部長泰画像 泉光寺蔵岡部長泰画像 泉光寺蔵1703年、岸和田城三代目城主の岡部長泰公が、三の丸に神社を建立して京都伏見稲荷を勧請し、米や麦、豆、あわやひえといった5つの穀物がたくさん採れるように祈願し(五穀豊穣)、稲荷祭を行ったのが始まりと伝えられている。諸説あるが、当時は二の丸御殿のお殿様の前で神楽獅子や「にわか」を披露し、その後にお宮に参ったとされる300年以上の歴史を誇る伝統行事である。【9月】敬老の日直前の土・日、【10月】スポーツの日直前の土・日に分かれて開催。約50万人が訪れる一大イベント。だんじり祭最大の見どころは「やりまわし」。猛スピードで曳かれるだんじりが、交差点を一気に方向転換する迫力満点の技で、成功すると歓声が響き渡り、町全体が熱気に包まれる。だんじりを曳くのは100人以上。全力疾走で曳行するため、祭の前には町の人々が特訓を重ねる。精巧な彫刻が施されただんじりは、各町で異なるデザインが施され、細部までこだわり抜かれた芸術品でもある。「山車(だし)」の一種で、岸和田では特に巨大な地車を指す。高さ約4m、長さ約4m、重さ約4トンもの木製の地車を大勢で曳く。アーケードの駅前商店街を駆け抜けるだんじりの「やりまわし」を正面から見ることができる南海本線岸和田駅周辺のほか、岸和田駅から徒歩10分ほどのところにある岸和田港交差点付近の「カンカン場」、小門・貝源交差点など。祭期間中は有料席も設けられる。また、昼間の豪快な曳行とは異なり、夜には提灯を灯した「灯入れ曳行」が行われ、幻想的な雰囲気に包まれる。祭の起 源開 催 時 期注目ポイント17 だんじりとは?ベストスポット 20分というアクセスの良さが魅力で、岸和田城をは

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